なべて余はこともなし

昨夜、私は4キロ半のマシュマロを食べる夢を見たのだが、目を覚ましたら、枕がなかった。(トミー・クーパー)

高齢化社会を憂う

両親が、まだ生きている。共に70を越えている。

母親は心臓を患っている。これまでに二回、救急車の世話になった。父親は内臓全般をやられている。現役の頃からの持病は悪化する一方だ。

ふたりとも、ほぼ丸一日、テレビを見ている。長生きしてくれるのは結構なことだ。だが、ご存知の通り、衰えるのは身体ばかりとは限らない。

最近は、間違い電話やおかしな電話が多くて困ると、母が嘆いていた。社会問題になっているオレオレ詐欺めいた電話も、何度かかってきたそうだ。相手の男は「おれ、おれ、ヒロシ」と名乗ったと言う。さすがにこれだけ報道されている事件だから、ひっかかることはなかった。連日のテレビ観賞の成果である。

私の「ケン」という名前を覚えていたからだ、と断言できないとゆーのが悩ましい。というのも先日・・・

「また、おかしな電話があったのよ」
「どんな?」
「吉田さん」
「○×会の吉田さん?」

近所の知り合いである。

「吉田さんから電話があったの?」
「そうなのよぉ」
「・・・・・」

いったい何が「そうなのよぉ」なのか。何がおかしいのか。

・・・そろそろだろうか。

また、今年の正月。

妹一家を交えて、おせち料理を囲んだ時のことだ。テレビには、髪の毛を染めた芸人が出ていた。

ふと箸を持つ手を止めた父が、近頃の若い男は髪の毛を染めてみっともないという趣旨の発言をした。

昔から、男の身だしなみについてはうるさい旧式の人だった。私が少しでも髪を伸ばそうものなら、いちいち文句をつけた。

そんな父が突然、こっちを見て目を丸くして言った。

「お前、髪の毛、赤く染めたのか?!」

父とはしょっちゅう顔を合わせている。私が茶髪にしたのは、もう一年以上も前のことだ。

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波平さんは頭頂部のなけなしの一本をいつまでも保ち続ける。でも、現実の世界はそうは行かない。

・・・そろそろだろうか、やはり。

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